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食事も大切な修行のひとつ!精進料理で仏教の心を学ぼう

2020年01月02日

1日に3回ある食事の時間に、

自然と手を合わせて「いただきます」と「ごちそうさま」を

言う方も多いのではないでしょうか。

命をいただく食事の時間には、仏教の教えを学ぶチャンスがたくさんあります。

 

日常で何気なく摂っている食事について、

改めて仏教の観点から見直してみてはいかがでしょうか。

今回は、仏教と食事の関係についてお伝えします。

仏教と食事の関係

身近に食べ物があふれる現代において、食事のありがたみを見直す機会はなかなか少ないもの。

より美味しく感じることや、よりたくさん食べることを求めるあまり、

命をいただくという感覚から離れてしまう時期もあるでしょう。

時には仏教の教えに立ち返って、食事について改めて考えてみてもいいかもしれません。

 

仏教では宗派により食事を修行の一環とみなすことがあります。

たとえば、曹洞宗の僧侶は食事のときに守るべき作法があります。

食器の並べ方から始まり、配膳や片付けに至るまで、厳格な決まりを守らなければなりません。

食事中は私語厳禁で、食べ方や食べるスピードに至るまで、注意すべきことが数多くあります。

 

また、私たち衆生が食事の終わりに言う「ごちそうさま」は、

仏教の教えが語源となっています。「ごちそう」は「御馳走」と表記しますが、

この言葉は韋駄天という足の速い神様が、

お釈迦様のために走って食材を集めたことに由来します。

これが転じて、食事に対する感謝の言葉が「ごちそうさま」となったのです。

 

普段の食事において、仏教を意識することはほとんどないかもしれません。

しかし、古くから日本人とともにあった仏教は、

私たちの食事に対する意識にも色濃く影響を与えていると考えられるでしょう。

子どもの頃に教わった、食べ物に感謝する何気ない食事の習慣。

そんな身近なところにも仏教の教えが存在しています。

精進料理とは?

仏教寺院では、「精進料理(しょうじんりょうり)」と呼ばれる

特殊な料理が食べられています。

精進料理は、仏道修行に励む僧侶が心身を清めるための食事です。

主な特徴として、素材には植物性食品を用い、肉を使用しないことが挙げられます。

 

このように肉食を避ける理由は、仏教の教えに基づいて殺生をしないためです。

また、肉を食べることが刺激となり煩悩につながるという考え方もあります。

したがって、たとえ植物性であっても刺激の強い食品は使用しません。

 

たとえば、ネギ・にんにく・らっきょうなどの野菜は「五葷(ごくん)」と呼ばれ、

香りが強いため避けられています。

この点で、精進料理は一般的な菜食料理とは異なっています。

もっとも重視されているのは、仏道修行に励むことなのです。

 

また、精進料理は薄味な味付けにも特徴があります。

これにより食材本来の味が引き出され、きちんと味わえるようになります。

質素な印象を持たれやすい精進料理ですが、

その本質は食と向き合うことを大切に考える、豊かな料理だといえるでしょう。

精進料理を食べられる場所

精進料理は、寺院の宿坊で修行体験をするときに食べられます。

修行体験では、実際に僧侶が日々食べているのと同じ精進料理をいただけるのが魅力です。

実際の修行に近い形で精進料理を味わってみたい方は、修行体験に挑戦してみましょう。

 

このとき、寺院によっては食事の時間も厳しい修行の一環となっている場合があります。

食事中の作法やルールは仏教の宗派により異なりますが、

いずれにせよ俗世の楽しい食事の時間と比べて、やや驚きを感じるかもしれません。

しかし、仏教の学びをさらに深めたい方にとっては、厳しい修行体験が貴重な経験となるはずです。

 

一方で、修行体験のハードルが高いと感じる方は、

仏教の信仰にかかわらず誰でも精進料理を味わえる飲食店へ足を運ぶ方法があります。

精進料理の専門店では、一般的な飲食店と同様に、

料理人が調理した精進料理をいただくことになります。

 

また、仏教寺院が経営する寺カフェを利用しても良いでしょう。

寺カフェでは、メニューの一部に精進料理が取り入れられていることがあります。

お寺よりも気楽な雰囲気であるため、

初心者さんはまずは寺カフェに行ってみるのもひとつの方法です。

仏教から学ぶ食事のありがたみ

私たちは、日頃の食事で数え切れないほど多くの命をいただきながら生きています。

普段は何気なく繰り返されている食事の時間。

精進料理を通して改めて食事と向き合うと、

感謝の気持ちが湧き上がってくるのではないでしょうか。

 

現代はさまざまな健康食がブームとなり、次々と注目を集めています。

仏教の精進料理がヘルシーフードとして取り上げられることもあるようです。

“低カロリー”や“菜食”といった観点に加えて、食を通して仏教の心も学べたらいいですね。

 

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仏教と食事の関係や、精進料理についてお伝えしました。

仏教の宗派によっては、食事は修行の一環としてみなされるほど重要な時間です。

修行体験のほか、寺カフェや飲食店で精進料理をいただき、

改めて食事について考えてみましょう!

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