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インド神話の英雄は仏教でも人気!
優雅な武神こと帝釈天の魅力

2019年09月27日

武神といえば力強く勇ましいイメージがありますが、

そんななかに正反対の優雅な落ち着きを感じられると、

魅力により一層の深みが増すように感じられます。

仏像のなかでもとりわけ人気の高い帝釈天。

その人気の秘訣は、仏像が醸し出す独特の雰囲気にあるのかもしれません。

 

今回は、インド神話の英雄がもとになり生まれた、

仏教の守護神である帝釈天についてお伝えします。

梵天と対になり、脇侍としても活躍している帝釈天の仏像の魅力を、

ぜひ仏像を鑑賞する際にチェックしてみてください。

 

帝釈天とは

「帝釈天(たいしゃくてん)」は、仏教の守護神である天部の神様です。

仏教の世界にある「須弥山(しゅみせん)」と呼ばれる霊山の、

「喜見城(きけんじょう)」に住むといわれています。

須弥山は四方に四天王が住むといわれ、

仏教の世界では中心に位置すると考えられるほど重要な存在です。

 

帝釈天は、同じく天部の神様である「梵天」と対になることがよくあります。

梵天と帝釈天を合わせて「二大護法神」と呼ぶ場合もあります。

仏像では、梵天と帝釈天が対で脇侍となるのが定番です。

なお、須弥山に住む四天王も天部の神様であり、

それぞれ仏教の教えを守る大切な役割を担っています。

 

そんな帝釈天は、

古代インドの神話に登場する「インドラ」という神様がもとになり生まれたといわれます。

インドラは武神であり、雷を武器にするのが特徴です。

仏教の阿修羅のもとになった「アスラ」という魔神と戦ったエピソードで知られています。

なお、インドラはこの戦いでアスラを倒し、伝説の英雄となった神様です。

 

帝釈天の特徴とご利益

帝釈天の仏像には、主に密教像と顕教像の2種類があります。

 

そもそも密教と顕教とは仏教の流派を表す言葉です。

大元はどちらも同じ仏教でありながらも、

その教えには流派により違いがあります。

そのため、同じ帝釈天の仏像でも、

姿形がまるで別の仏像のように異なって見えることがあるのです。

 

密教像の帝釈天の大きな特徴は、白象にまたがっていることでしょう。

このようなスタイルから、インド神話の影響が見受けられるといわれます。

それに対して、顕教像の帝釈天は甲冑を身につけ、

中国の武官のような姿をしていることが多くあります。

 

ただし、帝釈天のもととなるインドラが武神であったことから、

いずれの種類の仏像も甲冑を身に着け、武器を手にしているのが特徴です。

表情は凛々しくも穏やかさを感じさせ、

武神でありながらどこか優雅な印象が見て取れます。

 

なお、このような特徴を持つ帝釈天の仏像は、

梵天と並んで女性ファンがとりわけ多いといわれます。

特に、整った顔立ちの帝釈天像は“イケメン”と称されることもあり、

多くの仏女たちをメロメロにさせているようです。

 

帝釈天のご利益としては、戦勝祈願などが信じられています。

これは、有名なインド神話での勝利のエピソードが関係していると考えられます。

 

代表的な帝釈天の仏像

国内の仏教寺院にある、代表的な帝釈天の仏像をご紹介します。

梵天と合わせて安置されることが多い帝釈天像。

単体でも人気のある仏像ですが、御本尊を守る存在として、

配置されている位置にも注目して鑑賞してみましょう。

 

  • 東寺…講堂には、密教の教えを表す「曼荼羅(まんだら)」が具現化された、
  • 仏像による立体曼荼羅が展開されています。
  • このうち、梵天と帝釈天の仏像が配置されているのは、
  • 須弥壇の四方を守る四天王のあいだ。
  • 中央の大日如来の仏像をはじめ、迫力ある世界観が表現されています。

 

  • 東大寺…奈良時代の作品といわれる梵天・帝釈天の仏像が、
  • 法華堂に安置されています。
  • 現在は御本尊の脇侍のように左右に安置されているこれらの仏像ですが、
  • 像高が御本尊よりも高いことから、
  • かつては別の形で安置されていた可能性が示唆されています。

 

  • 唐招提寺…8世紀後半に建てられたといわれる金堂には
  • 「梵天・帝釈天立像」が安置されています。
  • こちらは奈良時代の作品であり、国宝に指定されています。
  • 同じく金堂に安置された「盧舎那仏坐像」の左右に安置されていたといわれ、
  • 柔らかな衣を身にまとった優雅な姿をしているのが特徴です。

RIYAKの帝釈天像

仏像ブランドRIYAKの帝釈天像は、白象にまたがった密教像のスタイルとなっています。

動きのある柔らかな衣を身にまとった優雅な武神の姿は、

梵天・帝釈天ファンにうれしい美しい仕上がり。

職人が手彫りしたハイクオリティな仏像を、

ご自宅で存分に鑑賞してお楽しみいただけます。

 

サイズは気軽に飾っていただけるBASICで展開。

梵天像も同じくBASICサイズで展開されているため、

対になる二大護法神を揃えてみてはいかがでしょうか?

梵天と帝釈天は、有名な寺院でも脇侍として配置されることが多くあります。

ご自宅に飾る際も、ぜひ一対の仏教の守護神として飾ってみてください。

***

インド神話の武神がもとになり生まれた帝釈天は、

その勇ましさと優雅なたたずまいから、女性ファンが多い仏像のひとつです。

日本の帝釈天像には密教像と顕教像があり、

種類による違いを味わうこともできます。

RIYAKのインテリア仏像のラインナップから選ぶなら、

梵天像と合わせて飾ることをおすすめします。

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